聖書の読方
来世を背景として読むべし
内村鑑三
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)了解《わか》らない
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)其|言辞《ことば》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「言+卒」、50−5]
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十一月十五日栃木県氏家在狭間田に開かれたる聖書研究会に於て述べし講演の草稿。
聖書は来世の希望と恐怖とを背景として読まなければ了解《わか》らない、聖書を単に道徳の書と見て其|言辞《ことば》は意味を為さない、聖書は旧約と新約とに分れて神の約束の書である、而して神の約束は主として来世に係わる約束である、聖書は約束附き[#「約束附き」に傍点]の奨励である、慰藉である、警告である、人はイエスの山上の垂訓を称して「人類の有する最高道徳」と云うも、然し是れとても亦《また》来世の約束を離れたる道徳ではない、永遠の来世を背景として見るにあらざれば垂訓の高さと深さとを明確に看取することは出来ない。
「心の貧しき者は福《さい
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