んでいいのか、悲《かな》しんでいいのかわからないような気持《きもち》です。そこで、大きい人や強《つよ》い人には大変《たいへん》な災難《さいなん》が降りかかって来《く》るということを、無邪気《むじゃき》な頭の中でいろいろと考《かんが》えてみます。ゲートルをはかされた四人の方《ほう》は、しおしおとひっかえします。だって、そんな恰好《かっこう》をして、お友《とも》だちのジャンのところへ行《い》けるはずがないでしょう? 四人がお家へ帰《かえ》ったら、みんなのお母《かあ》さんは、その脚《あし》をごらんになって、四人が悪《わる》いことをしたということがちゃんとおわかりになるでしょう。反対《はんたい》に、小《ちい》さなエチエンヌの清浄無垢《せいじょうむく》なことは、その薔薇《ばら》いろの腓《ふくらはぎ》に、後光《ごこう》のように現《あらわ》れているでしょう。
[#地から3字上げ]挿絵 大野隆徳
底本:「日本少国民文庫 世界名作選(一)」新潮社
1998(平成10)年12月20日発行
底本の親本:「世界名作選(一)」日本少國民文庫、新潮社
1936(昭和11)年2月8日
※大野隆徳
前へ
次へ
全17ページ中16ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
フランス アナトール の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング