《たす》かるわけだ。」
 こういって、為朝《ためとも》はそのままうちにかえって、自分《じぶん》の居間《いま》にはいると、しずかに切腹《せっぷく》して死《し》んでしまいました。
 そのあとで寄《よ》せ手《て》は、こわごわ島《しま》に上《あ》がって見《み》て、為朝《ためとも》が一人《ひとり》でりっぱに死《し》んでいるのを見《み》てまたびっくりしました。



底本:「日本の英雄伝説」講談社学術文庫、講談社
   1983(昭和58)年6月10日第1刷発行
※「鬼ガ島」の「ガ」は底本では小書きになっています。
入力:鈴木厚司
校正:今井忠夫
2004年1月6日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全4ページ中4ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
楠山 正雄 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング