て歩くがいい」
ごまかし
わたしは二人の子どもにげんこつを見せていた。わたしはかれらにものを言うことはできなかったが、でもかれらはわたしの様子で、このうえわたしの犬をどうにかすれば、わたしにひどい目に会うであろうと思った。わたしはカピを保護《ほご》するためには、かれら二人と戦《たたか》うつもりでいた。
その日からうちじゅうの者は残《のこ》らず、大っぴらでわたしに対して憎悪《ぞうお》を見せ始めた。祖父《そふ》はわたしがそばに寄《よ》ると、腹立《はらだ》たしそうにつばをはいてばかりいた。男の子と上の妹はかれらにできそうなあらゆるいたずらをした。父親と母親はわたしを無視《むし》して、いてもいない者のようにあつかった。そのくせ毎晩《まいばん》わたしから金を取り立てることは忘《わす》れなかった。
こうしてわたしがイギリスへ上陸《じょうりく》したとき、あれほどの愛情《あいじょう》を感じていた全家族はわたしに背中《せなか》を向けた。たった一人赤んぼうのケートが、わたしのかまうことを許《ゆる》した。でもそれすら、かくしにかの女のためのキャンデーか、みかんの一つ持ち合わせないときに
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