の道にも惑ひもとほる
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うばらの花を見て。
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はしけやしうるはしき花の色と香に刺《い》のある木とは思はれぬかな
刺《い》はあれどうるはしく咲く花うばら我は色なく老いてしぼむを
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青き豌豆を煮もし飯《いひ》にもまじへて食ふを好めば。
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蚕豆《そらまめ》とおなじ折しも花さきて蔓に実《み》をもつ豆の味はも
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画讃。
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やさしくもあやめ卯の花さし添へし箙《えびら》背負ひて弓引くや誰
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称名。
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朝起きて南無と称《とな》ふるこころよさ未《ま》だものいはぬ口の初言《うひごと》
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梅花三首。
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川岸の葦のわか葉に梅ちればあたりの草も香に匂ふかな
夜《よる》は香のまさるおもへば人恋ふる心に似たる梅の初花
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