禮嚴法師歌集
與謝野禮嚴
與謝野寛編輯校訂
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)二十《はたち》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)見|恍《と》れているうちに
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(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「木+越」、第3水準1−86−11]
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禮嚴法師歌集の初にしるしおく文。
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一、今年八月十七日は父の十三囘忌辰なれば、かねて兄達に謀りて、父の歌集一巻を刷物とし、紀念のため、有縁の人人に供養せんは如何にと言へば、皆よしと言ひつ。さてその歌は寛に編めよと兄達の命じければ、父が若き頃より壮年に到る草稿を京都なる兄大圓より、晩年の詠草を周防なる兄照幢より乞ひうけて、読みもてゆくに、歌の数は長き短き打まじへて三万首に近からし。こは偶ま残りける詠草なれば、この外、旅中などにて詠み捨てられつる、又は反古となりて失はれつるも多かりけん。二十《はたち》ばかりにて江戸に遊び諸国を行脚せられける頃の作、維新
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