草履を穿《は》いて、お濱さんの跡を追つて行つた。二人が桑畑を抜けて街道へ出た時には、二町も先《さき》の路を、晃《あきら》兄《にい》さんが洋杖《すてつき》を手に夏帽を被つて、悠々《ゆう/\》と京の方へ出て行《ゆ》くのであつた。
[#地から7字上げ]――(完)――
底本:「新声」新声社
1909(明治42)年3月号
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の旧字を新字にをあらためました。
※「鹿《しゝ》ケ谷《たに》」の「ケ」を小書きしない扱いは、底本通りにしました。
入力:武田秀男
校正:門田裕志
2003年1月24日作成
2003年6月1日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全34ページ中34ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
与謝野 寛 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング