て、テーブルかけを出しておくれ」
 何故そのテーブルかけがいるのかわけがわからない。
「今徹夜する程いそがしいのだから、二三日してすっかりかたづけましょう」
 今机がいるのではないらしいから
「――私はもう行くよ」
「それなら尚問題ない」
「ああ、私が居なくなればいつも問題はないよ」

 アセモに粉をふらしている。女中二人
「私のくびも出来た」というと
「へえ、お前のような強情な人はアセモの方がおそれをなすと思うと そうでもないね」
「やっぱり 人間の皮がはってあると見えるねエ」
「象の皮でもはってあるかと思うと……」

○テーブルかけのことにしろ イジわるい というのは成程こういうのかと思う。全然目的がわからない。
○女中たち だから感ぜず、鈍く、馬鹿になって動いている。働いているのではない。
○生活の恐ろしい侮辱である。

  ○こういうおふくろ
  ○父、なぐさまず、風流でもすく
   金金と云って、娘とくう[#「くう」に傍点]のはたのしみ
  ○妹よろしくたかる
  ○弟 長男根性
  ○よめ
  ○自分、

○ゴーリキイの伝をかいて居て自分の感じたことは、自分はまだまだ或人を
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