する十二人ほどの婦人の顔ぶれが網羅された。これはおそらくその頃の進歩的な婦人たち全員の勢ぞろいとも云うべき盛観であったろうと思う。
青鞜社概則第一条に「本社は女流文学の発達を計り、各自天賦の特性を発揮せしめ他日女流の天才を生まむことを目的とす」とかかげられていて、それがひろい意味の文学団体であったということも各種各様の婦人文芸家をそこに集めた重大な理由であったと見られる。けれども、文学的閲歴の古い、生活環境の温和な上流夫人たちである小金井喜美子や森しげ子が、「新しい女」の声におびえず、若い同性のために賛助員となっているということも、時代の姿として目をひかれる。女性の活溌な自由の社会生活への欲求は、それほど一般的で、その欲求では当時日本の女が年齢や境遇の相違もさながら忘れたかのようであった様子が髣髴する。
創刊号の巻頭には、興味ふかい時代の象徴をもって、次のような与謝野晶子の「そゞろごと」という詩がのった。
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山の動く日来る。
かく云へども人われを信ぜじ(中略)
すべて眠りし女《をなご》今ぞ目醒めて動くなる。
一人称にてのみ物書かばや
われは女《をなご》ぞ
一
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