いだ中の空模様は、やっぱり凶《わる》い前兆《しらせ》だったと見えるなあ……。
皆が同じことばかりを云った。そして、思いがけないときに、思いもかけない人にとり付く死神。ときどきは自分達も狙われることがあるに違いはないおっかない死神が、今は直ぐ体の傍に近よって来ているような気がして彼等は、戸外へ出るのさえもいやがったのである。
私は、この話を聞いたとき、どうしてもほんとにされなかった。
私の知っている中で、今日までに死んでしまった人は指を折って数えるほどほかない。私が生れたときのことを知っている人は、今も私を赤ん坊のように思って可愛がっていてくれる。そして、丈夫で勢よく働いているじゃあないか?
それだのに、善も新さんも、私がほんとうに知ってからまだ二月ほか経たないのにもう死んでしまった。しかもこんなに急に、こんなに気味悪く……。
一昨日《おととい》まで私は善馬鹿が歩いているのを見ていた。
ついこないだまでは、「お早う。今日は工合はどう?」と新さんに挨拶していたのに、その新さんはもう死んで冷たくかたくなって、直ぐ埋められてしまおうとしている。――
私は、どんなに辛くともいやでも
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