は、もうくりかえす必要がありません。それははっきりしています。わたしたちはわたしたちの人民としての人生を守り、主張し、うちたてるのです。ファシズムに対する戦いは、すべての組織においてあらゆる方法で具体的に実際的に行われなければならない。労働組合でも人民の政党によってもわたしたちの日常的な行動のすべてにおいて、行われなければいけない。それについてここに一つの新しい提案があるのです。
文化の社会的基礎は経済問題であり、同時に政治問題であるから、その文学の社会的基盤の向上のために文学を愛好する人はたとえば組合なら組合の活動、政党なら政党の活動に積極的に結びつかなきゃならないということまではこれまでもいわれて来ました。それはもっともだし当然です。だけれども、どういう形で結びついてゆくかというこまかいことになると、皆さんにも煩悶がおありになると思います。もし煩悶がないとしても、組合の仕事などとの間に何かの不一致、何か気持のぴったりしないということなどが、しばしばサークルにいる人たちの間などで問題になっています。民主的な小説を書きたいと思っている、だけれども労働者には時間がない、組合の活動は積極
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