もに[#「まともに」に傍点]摂取し、プロレタリア前衛としての日常生活によって速かに立ち直り、抑圧そのものの形態として存在する読書制限による敵の重圧の痕跡を癒さなければならぬ。ボルシェビキ作家として発展することを、階級的抗議として敵の面前にうちつけなければならぬ。この一点に集中して敵の抑圧の組織を峻烈に検討するだけでさえ、よく一人のプロレタリア作家をして奮起せしめる階級的悪を見いだすのである。「われわれは、われわれがまだこれらすべての醜悪事の十分に広汎、明瞭かつ急速な曝露を組織し得なかったことについて自分自身を、大衆の運動からの自己の立ちおくれを責めなければならぬ、」「学生と異教徒、百姓と著述家の上には、その生活の一歩ごとに労働者をかくも抑圧し圧迫するその同じ闇の力が跳梁跋扈していることを理解し、また感ずるであろう。」(レーニン)[#地付き]〔一九三二年十二月〕



底本:「宮本百合子全集 第十巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年12月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第七巻」河出書房
   1951(昭和26)年
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