四肩(二つの手桶を天秤棒にかけたのを一肩と云う)も汲んで行ったり、これから四五日の薪をすっかりこしらえて行ったのもあった。けれ共中には、
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「悪いものが降りやしただない。
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と炉端に上って下らない事をしゃべって餅だけはあまる程食べて何もしずにそのまんまスタスタ帰って仕舞うものがあった。
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「あの男様《とっさま》あ、餅ばかり振舞われに来たのだし、塵っぱ一本、拾うでなしに帰りやしたぞえ。
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 そんな餅食に来た男があると女中は云って居た。斯うして暫のうちに餅は二つ三つほか千切ったのが残らなくなり、やる物を入れた箱の中から三四本の手拭が出て行ったのである。
 夕方近くまで吹雪が晴れ渡らなかったので、その日は一日、日の目を見ない、じめじめしたわびしい日を送って仕舞った。祖母は夜までも、炬燵の中で「はぎ物」をして居る。私は東京へ、今年の初雪を知らせてやる。手紙の中へ、
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「私は今何故、こんな時に、こんな処へ来たかと、自分の物ずきな心がうらめしい。寒には堪えられても、口に云えないこの淋し
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