に見える人だ。二夫婦一緒に居るのだから気がねが多いと云って居る。いそがしそうだから立ったまま用向を云って今留守な主人が帰ったら伝えて呉れと云って置く。
お上んなさいお上んなさいと進められてもいそがしそうだからと云ってかえりかけてる処へ大きな包をしょってお繁婆が来た。買物をたのんだと見える。
しゃぼんだの足袋だの砂糖だのをならべる。
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「こんなものまで町でなければありませんのですからねえ。
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と云って居る。
足袋が目立って不恰好だ。
砂糖が二銭上ったと云いながら黄色い大黒のついた財布を出して少し震える手で小銭をかぞえて縁側にならべる。しゃぼんを一銭まけさせたと手柄顔に話す。
帰る時にミノルカが生んだのだと云う七面鳥の卵ほど大きい卵を二つくれた。東京ではとうてい見たくとも見られるものではない。大いそぎで勘定をすませたお繁婆は私のあとから追掛けて来て、
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「御邪魔になりやすっぺ。
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と云う。
疲れた様な足つきの婆さんに中央《まんなか》を歩かせて私はわきの草中を行く。
甚助の家へ今朝よった
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