私たちの建設』という小型の本を書いた。共産党の人民の政党としての意味を説明するラジオ放送をした。選挙期間にはいく度も婦人と作家の立場から政治的な演説をした。私の懇談的、講演的な演説は、いわゆる政治演説とは自ら違った。
八月、岩手、秋田地方へ朝日主催の自由大学講師として宮本と二人で出席した。
九月、四国地方の党会議に出席をかねて旅行した。
この年は文化、生産の各場面に民主化のための闘争が起って、十月から十二月のはじめまで、もっとも高い波であった。年末に新日本文学会の第二回大会で「一九四六年の文壇、文学」を報告した。
    執筆
一月。春桃。
二月。逆立ちの公私。私たちの建設。(婦人のための啓蒙)“どう考えるか”について。
六月。信義について。
七月。ある回想から。播州平野。(長篇小説)
八月。青田は果なし。
九月。風知草。(連載第一回)
十月。琴平。現代の主題。風知草。(第二回)
十一月。郵便切手。図書館。風知草。(第三回)
単行本。『伸子』〔第一部〕。(文芸春秋社)私たちの建設。(実業之日本社)
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一九四七年(昭和二十二年)
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一月から
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