生活の話などが出た。
「我々男性には大いに興味があるんですがね、一体、どういう風にやっているんだろうかと思って……」
伸子は、
「どういう風にって?――」
その男の、髭をはやしている瓜実顔《うりざねがお》を見た。
「この頃、そういう組合わせで女のひとが生活しはじめたの、やっぱりこれまでの女の生活がいろいろ疑問だからじゃないの。経済的にやれるようになって来たというところもあるでしょう」
「それゃ、わかるんですがね」
「じゃ、なにがわからないの」
「困るなあ」
その男は秋田の訛《なまり》のある東京弁で、
「そうまともにきかれちゃあ、いいにくいが……どうもわからない」
あとを独りごとめかして濁した。伸子は、もう若くないその男の半分真面目のような半分真面目でないような口元の表情や目くばりから、透明でない感じをうけた。女二人が仲がよくて、どうやっているのか。好奇心が、性的な意味に集中されていると伸子は感じた。それをいい出した男の有為転変的な生活のいく分を伸子は知っていた。いうひとのもっている空気とのつながりで、なにかえたいのしれないグロテスクなことが、その質問のかげに思惑されているように
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