の漫画エハガキがのっていた。いろいろ愉快にやってます、と文句は簡単であるけれども、小枝やその兄弟、従弟たち若いものばかりの無邪気で野放図な昼夜の情景――そのエピソードには西瓜どろぼうもはいっているらしい賑やかさが偲ばれた。彼らのところには正真正銘の夏があるらしかった。
多計代が、
「吉見さんはこのごろどうだい?」
と、きいた。
「きょうは、一緒じゃなかったのかい?」
「あのひとは京都へ行ったわ」
「――へえ」
それは、皮肉の用意された調子であった。
「なにか京都にあるのかい」
伸子は、
「親があるわ」
と、ぶっきら棒にいった。
「用もあるでしょう」
多計代は、しばらくだまっていたが、わきの手提袋から小鈴のついた鋏を出して爪をきりながら、
「伸ちゃん、相川さんの、あの女人ていうのはいったい誰のことなんだい」
ときいた。
新聞に発表された「ある旧友への手紙」の中に、相川良之介が死にとび入るために一つのスプリング・ボードとして女人を必要と感じたことが書かれていた。一人の婦人が一緒に死のうとしたが、それは出来ない相談となった。やがて、そういうスプリング・ボードもいらないようになった、
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