級的芸術団体である以上、指導的方針はいかなる場合にもプロレタリアートの指導方針に従属するものであることは自明であって、決して同伴者的作家の指導方針に従属されるものではない。同志神近は、自身の属する作家同盟を右のようなものとして理解しなければならない。このことは十二月号『プロレタリア文学』所載モルプ書記局の「国際プロレタリア文学運動・当面の諸課題」という文章を読んでも、はっきり会得することができる。
「急進的な小ブルジョア作家たちの、労働階級への転向は、プロレタリアートが資本主義との闘争において小ブルジョア的労働者の広汎な大衆を自分の側にひきよせることをしめしているものである。」
それ故「小ブルジョア作家、文学者たちを資本主義からひきはなす為の闘争」「自己のブルジョア的過去と手を切って労働階級とともにすすんでゆく作家たちの創作的改造」が重要な問題としてとりあげられ、「かれらの創作の理論的水準のための闘争」「マルクス・レーニン主義的世界観の把握のための闘争」が新たな日程にのぼされている。
「多数者獲得」の新しい課題の理解は、われわれに広汎なサークル組織、革命的小ブルジョア作家、貧・中農作
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