日』と『報知』と、それに芝居のことを知りたいために『都』と、都合四つとっております。それらの紙面で先ず目をつけるのは社会欄です。社会記事から創作の材料を得たことは一度もありませんが、「なるほど、こういうこともあるのか」と思うような、さまざまの世相を見たり考えさせられたりするので、かなり興味をそそられます。そうした記事をすぐ小説に書けたら面白かろうと思います。も一つわたくしが、ひまな時に必ず見るのは、『時事』のよろず案内や『日日』のいろいろの案内記事です。あれを見ると、例えば、家政婦に住み込みたいとか、家政婦を求めるとか、というようなことが、何か知ら曖昧な、いろいろの世相が、これにも感じられ味わわれるような気がして、わたくしには面白い。広告欄はたいして注意しませんが、でもブック・レビューなどは目を通します。
新聞を読むのは、平常は朝ですけれど、創作中は、朝食後すぐ机に坐りますので、いつもお昼御飯のときに読むことにしています。
食事
朝は、起きてから洗面や化粧――といっても、わたくしの化粧は、ちょいちょいと手早くすませてしまうのですが――そんなことに約三十分ほど費し
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