もんだりする事が出来るんだ。女は若し自分が片思いにしても思って居る男が外の女と好きそうな様子をして、たった一度位にらみ合いをしたったって、必[#「必」に「(ママ)」の注記]してそんな事に安心させられるほどのんきな気持をもって居るものじゃあありゃしない。よけいにいろんなこまっかい観察をするんだけれ共」
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思うはずじゃあなかったんだけれ共いつの間にか思って居た。
源さんは何だかやたらにうれしかった、すっかり安心したと云うのではなくっても心が軽くなった様に大きい声で話しがして見たい様な気持で居た。
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「四国から九州を御へん路して歩きとうござんすねえ」
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電車がすいて居たんで千世子ははばからない声で云った。
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「随分思いきった……つれてってあげましょうか、私じゃあいや?」
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Hさんは斯んな事を源さんとぶつかりっこしながら云った。
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「いやじゃあありませんけど……この上なしというほどじゃあありませんわ、貴方今までそんな事思った事ない?」
「思わない事も
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