味のある様な様子をして居るのが源さんに気に入らなかった。
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「何故そんな風にして歩くのみっともないじゃないの?」
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源さんはいまいましいと云う様に云った。
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「こうやって歩きたいから……ただそれ丈よ、――たまにこんな所に来た時は自由なあけっぱなしの気持で居るんが好いんですワ」
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源さんに返事をしながらHを見て心は囲りの景色にうばわれて居た。一足早めて源さんは二人の先に立った。
そして二人のする話をもれなく聞こう聞こうとしながら又今日ばかり馬鹿に意地の悪い千世子にそのけぶりをさぐられまいさぐられまいとあせるととのわない身ぶりに却って心持を見すかされて居た。
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「ネエHさん、人間なんて妙な感情をもつ動物じゃありませんか。その人達の思ってもしない事を自分一人で思ってる様に考えたり、それであくせくしたり気をもんだりネ、でもそんな事は女が多いでしょうネエ、男でもありましょうか」
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千世子は斯う云いながらHのせなかについて居た葉を小指でつっつきおとした。
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