生えて来そうな気持じゃありませんか、飛行器にのったらいいでしょうネエどんなにか」
「いい気持ですけど斯うやって見上げてるのはもういやですワ、貴方の声でも何でもが頭の上におっこって来る様な気がするから……」
「又くせが出ましたネエ、でもまあそいじゃあっちから御入んなさい、そしても少しはなしましょう、母さんもさそって御あげなさいね」
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千世子は合点を一つして縁側から上った。
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「阿母さん、Hさんのところに行って話しましょうよ、貴方にもいらっしゃいって」
「そうかい、でも私はこれをしなくっちゃあならないからネエ、後で行きますってそお云い」
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阿母さんは手にもった小布をふって見せた。何をして居るんだかわからなかったけれ共、
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「じゃネ、あとで……」
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と云って西洋間に行った。あったかい日をうけてかおをポーッとさせながら、長椅子にHはよっかかったまんま目をつぶって居た。いきなり大声ではなしかけ様とした千世子は一寸どまついて口をもぐつかせてそのそばに腰をかけた。
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