もどって、
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「瓦斯を消して私達も寝ましょう、貴方のお部屋にはローソクがついてます、私これから髪を解きますからどうぞお先へ――」
「エ、今日は私があなたを興奮させたんでしょうネ、キット、かんべんして下さるでしょう、ネエ」
「エエそんな事おっしゃるまでもない事《こ》ってすわ、あなたあしたおひま? ここで又製図なさる?」
「ここでやります、エエ、もうそうひまもないんです――しますから――」
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 二人は燭台をともして、千世子はうす明るい灯のわきでまっしろく光る櫛で髪をといた。ときあげた髪をうしろにさげてふりかえった時Hはいつもするねしなのお祈りをして居た。お祈りのすむのをまって千世子は、
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「おやすみなさい、おそくまでお気の毒さまでしたワ」
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としずかな調子で云った。扉にかぎをかけた時Hは、
「考えずにおやすみなさい」といたわる様に云って一寸千世子の背に手をかけた。千世子はまっくらな室へ、Hはうす赤くローソクのガラス越に光って居る部屋へと、まるで違った気持で別れた。

        (二)[#「(二
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