れた様な気持になって暮した。つかれたらしい海にあきたらしいあくびをするたんびに、
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「私の顔も赤くなったしもう二十日より長くも居たんですもの帰ってもいい頃でしょう、あんまりこうやって居ると馬鹿になってしまいますもん」
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と自分と同じ様に他人ばかりの中に自分の二人の子供と又それ以外のいろいろの事を守って居なくっちゃあならない努力につかれた様な顔をして居る母親をつかまえては云って居た。
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「それもいいネエ、私ももう居るのにあきて来た、もう四五日にもなったら帰ろう」
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 何にも思ってなそうな女中までそれをきいた時うれしそうに、
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「お嬢さま、私ももうほんとうに……」
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と云った位であった。
 嫁いで来てから随分長い間世間を苦労して渡って来た母親も宿屋生活をしなれないんで、又気ぐらいの高い事や高くとまった心をもって居る事やで人に知れない苦しみがこの旅行にともなって居た。
 自分の若い娘をなるたけよく、きれいにととのったものに見せたいと思いながら又男達にふり向
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