った時台所でたすきがけで居た主婦は、
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「マアようこそ――ほんとうにお待ちして居たんでございますよ」
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と遠くの方から子供達をつれながら云って出て来た。
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「エエ又御やっかいになります、これが少し頭を悪くしましたんで……」
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 母親はこんな事を答えてお互に若い時から知って居る二人ははてしのない様におじきのしっくらをして居た。千世子は遠く青くひろがって居る海の面にすいよせられる様にその方ばかりを見て居た。
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「ほんとうにネエ、御可哀そうな、少し御やつれなさいましたネエ」
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と主婦が云って自分の顔を見て居るのを千世子は知って居てもそっちを向こうとはしなかった。
 先に来た時と同じ二階に座った千世子は気が遠くなるほど青い空と青い海の境が紫にかすんで居る事や、くだけるまっ白な波の様子、遠くひびいて来る船歌の声なんかがうれしかった。
 らんかんによっかかって千世子はいつまでもいつまでもその景色を見とれて居た。
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「着物をきかえて浜へ行くん
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