父さまもめずらしくお家だから御馳走しましょうネエ」
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 母親はこんな事を云って行くまもなく台所の方から、
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「八百屋に電話をかけてネエ、アアそうだよ、三枝はまだかえ? じゃあついでにさいそくしとくといいね、ジャガイモは二十位でいいんだよ」
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と云って居るのがきこえた。
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「奥さまっていやなもんですわネエ、毎日毎日ろくに本もよめないでしごとをしたり女中に命じたり小供達のけんかの仲裁をしたりしてばかり暮してしまうんですものネエ」
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 母親のこえをじっとききながら独りごとの様に云った。
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「もっと年をとれば気が変りますよ!」
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 Hは雑誌を見ながら、
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「いくらいやでも女は独立しにくいもんですからネエ」
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 こんな事も云った。
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「私は男と一緒に居なくったって生活は出来ると思いますワ。男が我ままでかんしゃくを起すのをジッときいて居なくっちゃあならなかったり、大きなみ
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