宵(一幕)
宮本百合子

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)廻縁付《まわりえんつき》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)空|欠伸《あくび》をする

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)人  物[#ゴシック体]
*入力者注だけの行は底本に挿入したもの、行アキしない
−−
[#本文の台詞部分は2行目から、その台詞の最後まで天より1字下げ。ト書き部分は天より4字下げ(ト書きの段落の1行目は4字下げてある)]

    人  物[#ゴシック体]
  中西 良三(小児科医) 三十四歳
  同 やす子(良三の妻) 二十三歳
  同 つや子(彼等の幼児)  二つ
     たみ(子守女)   十七歳
     書生

    所[#ゴシック体]
  東京市内  静かな山の手

    時[#ゴシック体]
  現代  或る秋の宵

[#ここから4字下げ]
幕開く[#ゴシック体]

 中西良三宅。 茶の間。

庭に面した八畳の座敷、廻縁付《まわりえんつき》。障子は悉く開け放されている。
正面上手の壁には、瀟洒《しょうしゃ》な
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