るのも、重宝でしょう。この卓子の横に、蝶番で倒れる、火のし台をつける。
[#ここで字下げ終わり]
[#ここから3字下げ]
冷蔵庫、野菜貯蔵箱などは、解り切った必要品で、置かれるべき場所も、云うほどのことはありませんでしょう。
[#ここで字下げ終わり]
風呂場[#「風呂場」に傍点]は、私共にとって、決して、等閑に附せられないものです。せっせと集注して何かをし、一風呂あびようと云って、程よい湯に浸る位、心も体も、のびのびとする事はない。
思うように出来るとすれば誰でも、自分で加減が出来、いつでも入れる、様式を好みましょう。台所で使う湯と同じボイラーで沸し、白いタイルで張りつめた、明るい浴室の湯槽に、なみなみと一杯にする。
別に脱衣室と云うようなものはなくても、浴室の扉の内側に、衣服をかけて置き、洗流し式のW・C・も、洗面台も、皆此室にとりつける。
従って、従来のような、あまり台所のそばで、浴衣《バスローブ》や、寝衣のまま行かれないのでは困ります。
女中部屋[#「女中部屋」に傍点]は、これからは矢張り、椅子式でよろしいでしょう。さほど広くはなくても、快活な窓、必要だけの家具、女
前へ
次へ
全9ページ中5ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング