すると、口をそろえてみんなが、
「わかりました!」
「わかったです!」
「わかりました!」
またすぐ晴れ晴れとして、さア食事だ!
スープの次には、ひき肉を入れて煮たジャガ薯が出ました。
食べながらの話。――
「あなたがたピオニェールなの?」
「ええ。でもピオニェールでないのが一人いるわ」
「どうしたの?」
「ついこないだ『子供の家』へ来たばかりで、まだピオニェール分隊へ属さないんです」
「先生はアンナ・ドミトリエーヴナのほかに何人ですか?」
「もう一人です」
するとわきから、ミソッ歯で金髪の少年が、
「おや、あなたわたし達のドゥーシャに会わなかったんですか」
「ドゥーシャは、このひとたちの来る前にもうリョーリャの見舞いに行ったんですヨ」
「リョーリャって誰です」
「やっぱり子供の家に住んでいる子供です。病気で今病院にいるんです」
少し年上の、落着いた少年がつけ加えて説明しました。
「僕等は勉強は学校でするし、用事は委員会でやりますから、僅かの指導者だけで十分やって行けるんです」
食事がすむと、いよいよ「子供の家」の見学です。さっきの三人の当番とわたし達、それに用のない子供
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