るという希望を与えた。総ての新聞が、この処置に賛成の声を挙げて、人々の投書を載せた。成程、これらの四大財閥の、中心的な機構は変化させられたし、或る企業の一部分は完全に解消させられた。ところが、ここに政府の戦時利得税、財産税についての法案が臨時議会を通過した。先達てラジオで読売新聞社の論説部員が、非常にはっきりと分りよく、私達の生活にとって、この戦時利得税と財産税というものが、どういう関係を持っているかということを説明してくれた。それによると戦時利得税は、戦争によって国内に生じた富の偏在を調整するために、少からぬ道徳的な意味をも含んだ性質のものの筈である。誰が考えても、戦争によって多大な犠牲を払い、生活を根本的に壊された人民大衆に対して、ほんの一部の軍需生産者ばかりが、巨万の富を積んで、謂わば彼を富ましたため社会事情によって惹き起された苦痛な食糧問題にも、住宅問題にも、インフレーションの不安にも、かけ構いない贅沢な暮しをしているということは、納得の行かないことである。その人達が、戦争という人類的な犯罪によって得た不当な利得を吐き出させられるということは正当の処置と思われる。
財産税にし
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