えて働いて、軍需生産の全国的な能率を上げて行くようにという計画であった。この計画について、私達婦人が当時も非常に驚いたことは、大河内は日本の農村における婦人達の世間知らず、忍耐力、従順を利用して、真面目に働かせることは有利であると、その著書の中に明言していることである。同時に大勢の労働人員を一つの工場の内に集めると、集団の力を恃《たの》んで近代的な労働者の自覚が出て来て、使う方としては不便になって来る。農村の村々に、切離して少しずつ女を働かして置けば、いつまで経っても、それらの勤労婦人達は、都会における工場の労働婦人のように団結することも知らないし、要求することも理解しない。その上、その労働に対する賃銀はそれぞれの「村の経済状態を混乱させないために」その村で女が内職をして得る賃銀に均しいものに止めて置くことが最上の方策であると言われたのであった。こういう婦人の労働力の搾取の方法は、おそらく、今日の世界に類のないものであったろうと思う。
アメリカでも、ドイツでも、イタリーでも第二次の世界大戦においては大幅に婦人の力が動員された。特にイタリー、ドイツにおいては日本と同様に侵略戦争を始めた
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