取除かれた。外国の市民の生活と日本の人民の生活とを比較するような機会は、戦争の必要としないことであったから、輸送とか、為替関係とかの名目によって、出版物の国際的な交換は禁止された。こういう状態の下に置かれた私どもが、どうして自分達がおかれた事情の法外さ、自分達の騙されている偽瞞と、最悪の社会条件を、客観的に理解して行くことが出来たろう。辛らければ辛い程、一日も早く戦争が終ることを希望した。若し戦争が勝たなければ終らないといわれるならば、早く勝って、早く終って欲しいと思う。勝つ迄は、と言われて、正直な日本の女性は自分の命までも犠牲に捧げたのであった。空襲によって、職場の傷害によって命を落した学徒や勤労婦人の数は決して少くない。不熟練でしかも熱心に長時間機械の前に立った時、職場の災害は非常に増大するのが当然である。しかし青少年工、女子労働者のために特別な危険防止の施設というものは考えられなかった。その暇がなかった。しかし暇のないことよりも最大の原因は、日本の政府が人民の命をどんなに消耗品の一つとしてしか見ていなかったかということにある。『主婦之友』の或る号を見るとはっきりと書かれている。「
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