スために、紙面が沈滞の傾向をたどり、経営者が発言権を回復した。読売新聞社の第二次の争議勃発とその結末とはこの時期の新聞界の波のさしひきを代表的に示している。特筆すべきことはこの期間に各種労働組合の機関紙が発刊されはじめたことである。
これまでの日本にはなかった文化新聞も発刊されはじめた。日本民主主義文化連盟発行の『文化タイムズ』、人民新聞社『人民しんぶん』、青年新聞社『青年新聞』、YWCAの機関紙『女性新聞』。
婦人のための新聞が発行されはじめたことは婦人の参政権獲得と婦人の生活の民主化のために注目されなければならない。やや保守的な傾向のもとに編集されている『日本婦人新聞』のほか日本の民主化にひろく貢献するために発行されている『婦人民主新聞』がある。
盲人のための点字新聞は戦盲者のために重要な必要があるが、これは毎日新聞社発行の一種類しかない。
子供のための新聞は『子ども朝日』、『学童新聞』、『こどもの声』『少年少女新聞』等が発行されている。
グラフィックが流行していることも注目される。『サン・ニュース』はその一つである。
第三期[#「第三期」はゴシック体] 各新聞社は確
前へ
次へ
全166ページ中27ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング