[#二の字点、1−2−22]旺盛にしたく、身の上相談の先生になろうと希望していないこともお話したいと思います。
仕事としてのスケジュールは又おのずから別です。仕事の点では十分計画をもってやって行きたいと思って居ります。当面、「昭和の十四年間」の後半二十年中旬までをまとめようときめました。これは不可欠な仕事です、日本文学が前進するためには、歩いて来た道を真面目に見直さなければならないのですから。
中国文学研究会の仕事は消極的ではあったけれども『春桃』を出したりしていたのだし今後益※[#二の字点、1−2−22]有益な活動をしなくてはなりますまい。
アメリカ文学の高い水準での紹介(ジャーナリズムは翻訳を氾濫《ハンラン》させましたから、或はそういう出版インフレ時代のホンヤク丈についてさえも玉と石とをふるいわけることも必要でしょう)批評も必要です。
これまでの外務省式のやりかたは「紹介」に止って、それに伴った歴史的展望を欠いていて、いつも卑屈な商品見本のようでした。輸出文学をアメリカに送ろうとして失敗した例が現実にあるのですものね。十六年より前の「親善」期に。
今日では、日本の文学の到
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