ずっとしてきた人で、しっかりした女のひとらしい風です。
若い女教師(小学の)をおいているそうです。わたしは、どうしても、ここにいさせて貰わなくてはならないとは思って居りませんから、疎開につれて、主人公がどういう計画を立てるか、それについても急に途方にくれることがなくなって大安心です。
二月五日のお手紙ありがとう。本当にこの間うちはろくでもないことでね。もうこれで終了です。むしろさっぱりいたしました。あなたにも大分ホコリ浴びせましたが、どうぞかんべん。
体を直すことについては、全くそう考えます。考えてみれば、私は病気が癒らないうちから心労が多すぎ其でよほど神経は手間どったと思います。ここで一ヵ月ほど周囲の全くちがった、そして春の早いところで暮すのは、体のためどんなにいいかと楽しみです。それにつれ、昨夜も熟考いたしましたが、この間うちからの話ね、あれは、私が行くときはもってゆかないし、手紙でかいて頂くのもすこし後にしとうございます。五年ぶりですものね、行くのは。友ちゃんには婚礼のとき以来ですし。せめて今後は、お互に気づまりなことなしに一ヵ月のんびりしてみたいと思うこと切です。もうわた
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