しのフコフコも「整理の必要アリ」になってしまって、これからは、少くとも勇婦類似的にかかなくてはならないのは一大事ね。自分に、漠然と、云わずかたらずかぶせられる負担を、明瞭に整理しなければいけない、ということがよく分り、いろいろの御注意をありがたいと思います。
『名将言行録』のこと、あれは、お手紙にもあるように人物[#「人物」に傍点]の価値というものについて書いてみたかったのでした。松平信綱は智慧伊豆とよばれ、十分自他とも其を許した男のようです、それは、通俗の耳に今日も伝わって居ります。けれども、あれは、家康から三代経って家光という、封建確立時代の代表的智慧で、その下情に通じ、下世話にくだけた機智で、大名に対する商人の苦情を封じるところなど、むしろ憫然たるものがあります、智慧の気の毒さみたいな。それに、天草の乱のときの原城攻撃の態度、ぬけがけ手柄をしようとする、その他、属僚的機敏さはあっても、井伊や北條その他の気骨、大義、骨格を欠いています。人間の大事な礎をかいています、それらのいろいろの逸話を対比して、即効散的人物、重宝人物、何かにつけて「あの男を出せ」的人物が必ずしも人物の優秀を語ら
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