何とうれしいでしょう。本場で寒中用、スポート用ですから内側が暖く出来ていて、編上げだから丈夫ですし。底が、釘のあとの(金をとってしまったあと)小さい穴があって、本当は、ワックスでもぬった方がいいのでしょうが、この間、そちらへ一度はいて行ったら、小さい穴もいい工合に泥でつまったみたいです。
体つきから云っても、わたしは烈婦ではないかもしれないけれども、少くとも勇婦ではあり得そうです。烈婦というものはね、やせ型で、眉根キリリと、つり上り唇薄くやや三白眼なのよ。御亭主にも魂をとばしたりはしないものなのよ。勇婦というのは肥って丸くてよく笑って、甘えたいところもあって、でも腰ぬけではないものです。「一旦ことおこれば、ともに岩きにこもらまし 思ひね、わが背」というところがあってなかなかいい筈[#「いい筈」に傍点]のものだと思って居りますがどうでしょう。わたしは、ぬけ上った額が黒赤く光って、肩の骨の張った烈婦よりも、桃太郎風の勇婦が気に入ります。勇婦は一本の花を手にもっているゆとりがあって。天日微笑という日光ゆたかな情景には鉢巻しても頬のふっくりした勇婦がふさわしい図柄ではないでしょうか。
わた
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