の分には、『名将言行録』についてお話しがあります。この本も一―三、又なかなか手に入らないのでしょうね、あちこち訊いては居りますが。誰でもがもっているという種類でないので。岩波にすこしひっぱりのある人にたのんであります。この間一寸あの本がここにあったときよんで、如水は、やっぱりおっしゃるとおりに感じました。そして、勝ちすぎは云々というところ、文武両道について、又自分の息子は先陣に出張って戦うのに如水は背後にあってそれを止めないのを家臣が注意すると、あれの力量では先陣に出ないで勝つというところ迄は行っていないから、あれでいいのだ、と云ったあたり、なかなかの爺さんと思わせます、たしかに文章もいいわね。漢文の素養があって、どこまでも日本文の文脈で、ああいう簡潔な文章をかいた古人は賞讚に価します。徳川後代の文章は低下してしまっています。やたらと蒔絵のようでね。馬琴なんか、うざっこいわ。プルタークは昔一寸よんで敬遠してしまって。シーザーの妻の話は、そういうのだったの、ナポレオンの母という本には、はっきり出ていず、贈賂[#「賂」に「ママ」の注記]のように見えました。
「一はりの弓」の詩、お気に入って
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