が諸々の星をみんなふりまわしている(地球としては受動的)というところに止まっていました。性格的ね。こういう機微は小説家が感得するものです。(作家ザイレはしかし、ここに性格と頭脳の構成との連関はみていないのよ。)ケプラーは、風変りな魅力にみちた男性であったらしく、おどろく優しさと意志のつよさと純粋さをもって、謙遜でしかも何人もおそれることをしなかったようです。彼は、真理はよろこばしきもの、うるわしきもの、栄光あるものとして、その点では神の眼と自分の眼とがぴったり合うという体のふるえるよろこびを味ったらしいのです。乾いたところのちっともない、血そのものが瑞々しいというような男です。男の中の男がうち込んで愛し得る男であり、ワレンシュタインがケプラーの例のない真情の表現に対し、心をひらき、自分は旧教の皇帝を擁立しながらプロテスタントのケプラーに指をささせなかった所以も肯けます。
 あんなにごたつき、血腥《ちなまぐさ》くても、その時代には未だ人物は人物を見出すよろこびをもち得ていたのでした。ケプラーは巨大であり、あの時代は巨大な渾沌でした。
 私は自分がルネッサンスについて今まで皮相的にしか知ら
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