家畜小舎の横を通ったおかげで間もなく牛が殺された、というようなことを云い、それが証言(!)なのよ。すると皇帝付天文学者ケプラーは遠路を泥だらけになってその農夫の村へゆき、小舎を検査し、家畜の飼育状態、農夫の日頃の素行などすっかり具体的にしらべ、その牛は「ヘクセ」が通る前から病気であったこと、病気になった理由迄明らかにして反対意見をのべ、それは誰しも肯かざるを得ません。其故、ヘクセにして殺し、ひいてはケプラーをも失墜させようとする連中は、ケプラーが出版の用事で留守のうちに婆さんをおどかしてころしかけ、ケプラーが大公からの書類をもって走《は》せつけて助けたというのが終末です。
天文学者と云えば星覗き、星覗きと云えばアンデルセンにしろ浮世はなれた罪のない間抜けと思っているでしょう? だのにケプラーは何と活々と、現実と偉大な夢を調和させ、偉大な夢のうるわしさに比例して活眼を具え行動的であったでしょう。
ブラーエは面白いのよ、デンマルクを学問を守るため遁げ出したのですが、ドイツ皇帝づきとなり、その迷信の面によって生活し、立派な貴族生活をしつつ孤独で気むずかしく、彼の科学は地球は自転せず、太陽
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