というような迷妄が空虚をこしらえて、それで婦人画家は出なかったのね。日本の女の生活と日本画と洋画のいきさつは、一つの面白い真面目なテーマです。いつか出て来る若い婦人画家たちのために、そういう点を、こまかくかいておくことも有益ですね。ホトトギスの写生文と一緒に写生が流行しはじめた時代、スケッチ帖をもったりした女学生が、婦人雑誌の口絵の画にかかれたのを見たことがありますが、その時分から成長して来た婦人画家というものは日本で誰だったのでしょうね。どんなに下手だったにしろ、中途で没したのにしろ、近代日本のはじめての婦人画家というのは誰かあった筈です。婦人画家たちがそういうことで自分たちの歴史を考えようとしないのも、やはり文学とちがうことね。日本画の婦人画家のジェネレーションの推移と洋画のそれとを対比したらどんなに面白いでしょう。なかなかすることはどっさりありますね。一生退屈しなさそうね。めでたし、めでたし。
それからね、流感は画家たちにまでうつっているという有様ですから、私はよくヴィタミンのんで体に気をつけ、もしユリが盲腸を切ったときのような場合でも、費用がつぐのってゆけるようにということ、
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