家庭雑談の字にしたものよ。きょうは余り風がきつくて埃ひどくて顔がパリパリになりました。有楽町の駅からおりて、朝日へ出るまで日劇の横の谷間の風! 有楽町の駅は今とりひろげかけていますが、全く今のままではお話になりません、それにこの頃はどの駅でも針金だのナワだので仕切りがしてあるのよ、余りこんでフォームからこぼれたり左右の側がまぜこぜになったりするものだから。そういう殺風景な駅のフォームにオフィスがえりの娘さんたちに交って立っていると、目の前の東日会館の屋根で朝日ニュース。ナマムギ町から発火して忽ち漁師町をヒトナメにして百三十軒全焼、と電光ニュースが話してゆきます。生麦と云えばこの間まで野沢富美子の居たところです、その一家はどこかに家を建てたそうです、その家はやけなかったのかしら。火災ホケンなどということをあの酒のみのおとっちゃんは考えているかしらなどと、考えました。ものをまるきり持たなかったひとが、持たない苦労から持つ苦労に変ったとき、どんな気がするでしょうねえ。そんな風に変って行って、しかし野沢富美子の心の飢えはどうみたされているのでしょうね。あの娘の本の中(「長女」)に「根っからの不
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