接にしか表現出来ず曖昧になるのですね。逆に、そうだから曖昧でもしかたがないということは全然成り立たないわけであることはよくわかっているつもりです。今年は、いろいろそういう点を特に心がけて勉強しましょう。余り余り忙しいということをないようにして。幸か不幸かそういう傾があらわれても居りますから。概して去年のような忙しさはないでしょう。内部からのテムポで、次々とたゆまず仕事してゆけたらうれしいと思います、本当に去年は忙しすぎました。
今月は短い小説を二つ書くのですが、それで忙しくないとも云えないわねえ。
小説をかく心の内の工合と、評論とは同じようでもあるけれど又何とちがうところがあるでしょう。二つの仕事のむずかしさと苦痛とは、一つの状態から他の一つの状態に移るとき、うつりかたの心理的過程です。これは本当にむずかしくて、或る苦痛が伴っているのね。だから大抵一方にしてしまうのね。小説をかいてゆく心のままで書いてゆけてそれがしゃんとした評論であるということは可能なことなのかしら、どうかしら。それを理想として一致させ得るものなのかしら。させられそうであり、させられそうでなくもあり。いずれにしろ、
前へ
次へ
全471ページ中62ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング