画を修業しています、コルヴィッツというのは兄さんの友達なのね。この人は医者です。ベルリンの労働地区の月賦診療所をやっていて、そこでケーテは実に生々しい生活の姿、母と子との姿にもふれたわけでした。一九三〇年頃はケーテがそこに住んでいたのですね。六十歳のお祝は盛にやられたらしい様子です。一部の人はこの卓抜な婦人画家を、宗教的画家ときわめつけようとしたらしいこともかかれて居ります、人類愛のね。
 文学の面から多くのものをうけているそうです。一八九七年のハウプトマンの「織匠」の絵で認められたのですって。どんな絵なのでしょうね。見たいこと。私のもっているのにはありません。十数葉のエッチングだそうです。エッチングとリトーグラフィーで主に制作しているのね。大したリアリストです、実に鋭く内的につかんでいます、人間の顔一つが、生活を語っていて。そこにケーテが風俗画家ではない本質があるのでしょうと思います。題材を描いているのではないのです、生活を描いていて。彼女の芸術は良人の仕事の性質でつよめられているのは深い興味があります。きっとそのコルヴィッツというお医者も立派なところのあった人でしょう。
 一九一四
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