けさ、やっと到着いたしました。西[#「西」に傍点]とかきかけて半分で消してちゃんと目白となって居りました。
 どうもいろいろありがとう。事理としては明白なのですから、天気がわるければ云々と云われると、大変きまりがわるいことね。何かじぶくりでもするようで。でも、このお手紙を頂いて私としてきのうの手紙はやっぱりあれとして書いてよかったように思えます。決して心理主義ではないけれども、このお手紙には私があのとき感じたような感じかたへの想像が具体的にまだ通じていないことがわかりますから。
 面倒くさいみたいな印象をおうけになるかもしれないけれど、でも、生きてゆく心持のあの波この波でね。事理は明白であっても、おのずから又そこに伴って感じるものがいろいろにあるところが、つまり小説というものが人生に存在してゆくわけでもあるのでしょう。そして、いろいろの事情のなかで、或る種のことに対して、つよく感じる場合があるのも現実のいきさつでしょう。
 私のきのうの手紙をあなたがどう御覧になるかということには深い興味があるわ。
 この幾通かの往復は様々に面白いのだと考えます。だって、あなたのこうあって欲しいとお思
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