で一つも違約なくやって居ります。のばしたのは二月号のものの中でも『文芸』のそれ一つよ。あとは書いて居ります。そして、そういうことはお年玉をとりあげられたり、お嬢さん的云々というほどのことではないように思えるのよ。
度のすぎた労《いたわ》りや祝辞は云々は全く恐縮で、これから本当にお止め? しかし、もし相当ちゃんとしているのだとしたら、お止めの理由もないわけね。人間が成長してゆくためには、暖い光も時にはいるものよ。まして、その一本の草がどのようにのびようとしているかということについて、真実の同感や思いやりや期待をもっていてくれるものが、ほかに大していもしないという場合には、ね。そして、同じ源からの激励に対しては、全くそれを評価して、最大に活かそうと試みられているときには、ね。
食って、しゃべって、遊んで、のびが戻らず、間に合わないではというところよんで何だか笑えました。のびが戻らず――まるでそれではこの頃のゴムのようね。
いろいろぐるりの空気、文学上の空気が何しろこうですから、あなたが、小乗的愛を警戒なさるお気持は大変よくわかるわ。私がよく書くように、人間の生活の条件は実に微妙で、私
前へ
次へ
全471ページ中20ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング