そうで、びっくりいたしました。
二月号に書くもののばしたというのは一つだけなのよ。『文芸』で、「小説の明るさ」についてこの頃いろいろ云われている、その正しい概念について書いてくれということで、このことはこの頃考えている精神の明るさの問題と等しい根拠で語られなければならないから、大切なことと思い、ただ、展開してゆくのに具体的でなければならないから、骨子だけで語ることは出来ないから、いろんな作品――所謂《いわゆる》明るいという――宇野のもの、武者のもの、徳直のもの等――その作品の分析をして、語らねばならず、小説のこと考えていたら、こまこまそんなものよむのいやで六日に間に合わず、のばしたのよ。一月号のためのものは一つもあまさず書き終って居ります。長いものの手入れだって、二十日の自分の〆切りが二日のびたのだけれど二十二日には全部わたしているのだし、小説だって書いたし(『文芸』)その他こまこましたものだって書いたし。
あんなにいいお年玉頂き、それを忽ちとり上げられたりしては一大事だから、ユリこのところ必死の防衛よ。くりかえし申ますが、正月号のは、小さい女の子の雑誌から『婦人朝日』対談会出席ま
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