ぼり、しかし、丘も泉も牧童も夏の生命の横溢の中で一つの影にとけ合って、やはりまだ眠っている。この叙景は非常に典雅で而も健やかで、音楽的です。やさしいメロディーの旋律が插画のように入っていたでしょう? 私のところにこの集があるのにそちらに別なのが在るの、ほんとにおしいことね。あなたは風邪でいくらか御退屈でしょう? ですから、詩の一篇一篇を、そこにひろげてお目にかけたいと思います。では明後日。面白いわ、大きい字は遠いよう、小さい字は近いよう、ね。

 三月四日 (消印)〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(速達 封書)〕

 大変おそくなりました。例の謄写代の内わけ。
 逸見上申書       四通  三・一八
 同 上申        二通 二七・二八
 宮本公判期日変更願其他 二通 一一・九九
 木俣鈴子 上申書    二通
                一四・八五
      公・調    四通
 袴田上申書       二通 三二・一六
             計  八九・四六
 右のうち、木俣上申書二通の中一通。公調四通中二通、計三通分をこちらで支払い。(7.50)

 これでわか
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