。それは「海流」の中にも一寸出て来る重吉の家のあきないの推移の本当に基本をなした動きをずーっと勉強して、今日女の事務員が精米に出張している、その日への過程ね、これは一つの立派な堂々たる素材であり、テーマです。安積《アサカ》の米屋、百姓とのいきさつ、その百姓とKとのいきさついろいろ。これは二年ぐらいあとでものになるのよ。いいでしょう? 大したヒントをとらえたでしょう? うれしさはそういう点で二重三重よ。日本と日本の家庭の一つの典型のエピック。リアルによく勉強し、楽しみです。こういう大きい作品のプランがあるといそいそね。その意味でもいい年末です。
 しかし、出版関係は大したことになるらしい様子です。紙が先ず現在つかっている量の二割の由。二十冊出した本やで四冊ですからね。配給の工合も全く変化して、今四つの大売捌が会社になって、小売ははじめ希望だけ買ってしまうのですって。そしてその手数料(小売の儲が)岩見重太郎は五割で自然科学なんかは一割の由(暫定)税務署ではならし二割と算術するのだそうだから、誰だって岩見重太郎をおく、と。大したことでしょう? 出版屋が、著者を儲けでだけしか計らなくなるのは当
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