湧きあがるところがあります。
 そういう抒情性は文字の上から消されます。面白いでしょう? 今日の表情が、平板であらざるを得ないではないの、ねえ。小さい鏡は小さい鏡ぐるみ、より大きい鏡にうつして、その中で小ささを示すしかないような工合ね。
 ね、私は熱烈に考えているのよ、日本の文学の正統の歴史的発展は、この現実の世界史的な把握や描き出ししかない、と。そのような発展を、日本が自身窒息させるということは、大きい損失であることを学ばなければならないのですが。自分たちが日本を代表していると思っているような人々は、時を得たる人間の喜劇とシャブロンに陥っているから。ああ、何と私はもっと早く心の成長をしたいでしょう。ちょいとうっかりすると軽率になったりするところのない、そんな心配のない心になりたいでしょうねえ。
 野蛮への楯としてのヒューマニズムの話。ここも又、よ。自分ではそれが質的一般性に立って云われるべきものでないのは知っているつもりなのです。一般から云おうというつもりはないのです。その時代に、そのような楯ももち出されるプラスとマイナスの面を明らかにしたかったの。マイナスの歴史の断面から発生したプ
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